特別養護老人ホーム「白楽荘」で暮らしている入所者の方たちにとって、食事は大きな楽しみです。時には、ふだん目にすることがない料理や懐かしい食べ物など、目先を変えた献立の工夫をしています。今年度からは、各都道府県の「郷土料理の日」を設けて提供する試みを始めました。
4月は「鹿児島県」で、20日(木)の昼食に召し上がっていただきました。
下の写真は、常食です。手前左側のご飯が「さつますもじ」、右側の汁が「呉汁」、奥側の右が「がね」、中央が「きいこん」です。
ちなみに、「さつますもじ」の「すもじ」は「ちらし寿司」のことです。季節の素材を具として、さつま揚げ、かまぼこ等を細かく切り、酢飯または白飯にまぜて作ります。「きいこん(切いこん)」は、材料を切り込んで鍋に入れることからその名がついたと言われています。一般的な料理名で言うと「地鶏の煮しめ」になります。「がね」は鹿児島の郷土料理の代表格で、揚げた姿が「かに(鹿児島弁でがね)」に似ていることから、このように呼ばれています。地域や作る人によって材料や味も異なりますが、「さつまいもと粉類を使い、油で揚げたもの」ということが共通点です。「呉汁」の「呉」とは大豆を水に浸して、すりつぶしたものをいいます。呉を味噌汁に入れたものが「呉汁」です。
次の写真は、全粥刻み食の「さつますもじ」「呉汁」「がね」「きいこん」です。
当日のメニューと料理の説明は、ポスターを各フロアに掲示し、あらかじめご利用者やご家族のみなさまにお知らせをしました。
当日は、「[さつますもじ]ってお寿司のことだったのね。お寿司好きだから嬉しいわ」「初めて耳にする名前ばかりだけど美味しかったわ」「お粥のお寿司もきれいに盛り付けてあって楽しめました」など、まずまずの評判でした。
5月は「群馬県」です。